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だれかの木琴

郊外に越してきた平凡な主婦小夜子。
新しく見つけた美容院で髪を切ってもらう。
担当の美容師海斗からお礼のメールが届き、それに返信をしたことから、彼女の行動は少しずつ常軌を逸し始める。

とても静かで不思議な物語。
小夜子は海斗へいわゆるストーカー行為をするのだが、彼に恋焦がれているようには見えない。
むしろ彼女が切望しているのは夫の確かな存在感のように見て取れる。
夫婦の仲はまったく問題なく見える。
見える、が、ひとつ屋根の下に住んでいたわりあってはいるものの、強い結びつきは感じられない。
それが綺麗すぎる家のせいなのか、最新鋭のセキュリティシステムが常に何を監視しているからなのか。
ほんの些細なことでこの家族はすぐに壊れてしまうのではないか、そんな予感がする。


652.jpg


そして海斗も不思議な人間で、普通こんなにじんわりとストーカーをされるとキレてしまいそうなものだけど、どこか淡々としており、客としてやってくる小夜子との距離を正確にはかりつつやり過ごしている。
海斗の恋人はその態度にイラつき暴走、かたや小夜子の夫は彼女の異常に気づきつつも対処するわけでもなく行きずりの女とホテルへ行ったりする。
リアルなような、白昼夢のような不思議な話。
意外にも家族の形は壊れないし、ラストも一応のまとまりを見せるけれど、誰にでも起こりうるつまずきというか、ボタンの掛け違えというか・・・そういう透明な不安が心に残る映画だった。
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