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愚行録

週刊誌の記者をしている田中の妹光子が虐待で逮捕された。子どもは生死の境をさまよったまま。
面会に行くが光子のようすはどこか異常なものを感じさせる。
現実から目を背けるように、彼は一年前におきた未解決の一家惨殺事件を追いはじめる。
関係者に話を聞き進めるうちに、彼の心の中には彼らの愚行の醜さが澱のようにたまっていく・・・

関係者はぺらぺらしゃべるわけです。
でも主人公はあまりしゃべらない。
彼らの愚行を聞いてうんざりしながらも、さらに話してもらわねばならない仕事なので態度は至ってフラット。
なのでその端々に入れこまれる、話し手への一瞬の軽蔑の表情が活きてくる。
実にイヤな表情なのよ妻夫木くん。うまいよね。
徐々に明らかになっていく、殺された夫婦の人となり、周囲の思い。
謎解きと真実は藪の中的楽しさがあって、中盤までは面白かったんだけど、最終局になって「え?そういう系のオチ??」と少し興ざめ。
まあ確かに世間って自分が思っているよりも狭いものだけど。


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主人公に初めからもしかしたら、と思い当たる節があってこの事件を追い始めたならわかるんだけど、そういう感じでもないんだよなぁ。
原作と物語の大筋は一緒なのかなぁ?
気になって間違いなく原作は読みたくなる。

愚行が愚行を呼び、田中もまたその連鎖に取り込まれる。
映画の中では田中兄弟は親に虐待され、貧しい中育った設定で、生まれたときから金持ちだった人間との対比がくどいほど描かれる。
親さえもう少しまともなら、という空気がにじんでいるのだけれど、生きていれば誰しもが愚行を重ねるもの、ということにおいては貧富の差も頭の良し悪しも関係ないじゃないか、という意味では非常に平等な映画だったな。
あ、あとそんなに警察はバカじゃないと思うけど、ということは言っておきたい!
あんな偽証拠で騙されるわけがない・・・

光子を演じた満嶋ひかりはもう、なんていうか。こわいわ。すごいわ。
どうなってるのあの子。俳優になるために生まれてきた子だねぇ。
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